安蘇山塊末端 寺久保山  2010年1月10日


 寺久保山とは山名事典記載の山であり、旧佐野市の最高峰である。たぶん中学生の頃、麓まで自転車で行って山頂まで登ったような気がするが、正確な山頂に到着できたかどうか記憶があやふやなため、この機会に登ってやろうと考えた。ルートは山王峠と呼ばれる旧田沼町閑馬と足利市樺崎を結ぶ林道の峠から尾根伝いが一番簡単だろう。

山王峠 山王峠から登り始める。標識あり

 地形図を見ながら車を走らせ、閑馬川の合流地点を過ぎて左にガソリンスタンドが出てくるとその手前で左に入る細い道があり、これが目的の林道だ。集落を過ぎて対向車に気をつけながら進んでいくとウネウネと曲がりながら標高を上げて山王峠に到着、昔来たときには何もなかったのだが、何と今では立派な踏跡ができていて案内標識まで立っていた。20数年の月日の長さを感じる光景だ。ただ、案内標識にあるのは大小山や大坊山で寺久保山の表示はなかった。峠より少し足利側の路肩に車を置いて歩き始めた。

寺久保山、越床峠方面分岐 越床峠方面は明瞭な道
大久保山方面は薄い踏跡 一番奥のピークが寺久保山

 すぐに最初の300m峰に到着、ここで明瞭な踏跡は右に曲がって南下し、東へ向かう踏跡は頼りなく訪問者が少ないことをうかがわせる。それでも私にとってはルート判断に支障ないレベルであるが。思ったよりも北よりの風が強く、露岩混じりの尾根は樹林がやや薄く冷たい風が容赦なく吹き付ける。樹林の隙間から日光方面の山並みが見えるが、男体山が半分雪雲に隠れており、真っ白く見えるのは中禅寺湖南岸の山々までだった。日光白根は吹雪だろう。

270m鞍部付近から竹薮帯 歩いてきた尾根を振り返る

 300m標高点ピークから下ると薄い樹林から竹薮へと変貌する(踏跡はある)。正確に言えば北斜面の樹林が消えて一面の竹薮になっている。伐採したのかと思ったら尾根直上の木の根元が黒焦げになっており、どうやら山火事で樹林が消失したようだ。このように一度竹薮になってしまうと自然の力で広葉樹林に戻るのはたぶん無理だろうな。竹薮区間で本日唯一の登山者とすれ違った。

寺久保山山頂 山頂標識の一つ
寺久保山西の300m峰から見た安蘇山塊(クリックで拡大)

 350m峰が近づくと竹薮が終わって再び薄い樹林になり、ピークで進路は右に曲がる。杉の植林帯を僅かに上るといくつかの標識と三角点を発見、間違いなく寺久保山だ。イマイチ展望は悪く冴えない山頂で、西側の350m峰の方が休憩にはよろしかろう。帰りがけに安蘇山塊の写真を撮影した。


所要時間 山王峠−−寺久保山−−山王峠

 

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